ヒバについて
ヒバとはアスナロの木材のことを指し、石川県の能登地方では「アテ」とも呼ばれます。ヒバはもともと東北地方で多く見られる木ですが、能登では古くに東北から苗が持ち込まれたことが由来となり、植林されてきたと伝えられています。
アテ(ヒバ)は石川県の木にも選ばれており、能登を象徴する樹種のひとつです。
香りよく丈夫な材
ヒバは防腐・抗菌・消臭作用のあるヒノキチオールを多く含むため、香りが良いだけではなく、丈夫で長持ちするという特長から、輪島塗などの漆器や建材として幅広く利用されてきました。また、防虫性も高く、シロアリやゴキブリ・ダニなどの住宅害虫も寄せ付けない効果があるといわれています。香りがよく、丈夫で、防虫性もある。ハンガーとして衣服を保管するのにもぴったりな木なのです。
素材・塗装・お手入れについて
こちらのアイテムは、木の香りを楽しんで頂くため塗装を施していない仕様となります。日常のお手入れは、やわらかい乾いた布で軽く拭いてください。木部に変色、傷、汚れ、黄ばみが生じる場合がありますが、天然の木材を使用している為に起こります。変わりゆく変化をお楽しみください。
家具づくりから生まれたハンガー
両エッジに向かって下がっていく真っ直ぐなラインが特長のこちらのハンガーは、適切なハンガーの角度や木の厚み・膨らみの検証と調整を繰り返すことで実現しました。洋服がずれ落ちず、且つ角張って洋服を傷めることなく優しく受け止める角度を模索。また、洋服が型崩れを起こさない適度な厚みも検証しました。カリモク家具の代表的なダイニングチェアの後脚と接合部分にインスピレーションを得てデザインされており、フィンガージョイントという家具づくりの技術を接合部に生かしています。くし面の断面を組み合わせて接合することで、接合面積を増やし重いものにも耐えられる強度を実現しています。
能登とカリモク家具
カリモク家具は国産材の活用を通じた森との共存を目指して、全国各地から様々な木材を調達しています。その中で能登の森ともご縁があり、2021年から能登のヒバを使う支度をしてきました。
近年は震災もありましたが、長年高質な材を育んできた能登地方。カリモク家具がこれからも一緒にできることは、材を活かし、日々使うものをつくることです。
使い込むにつれ白色から柔らかな飴色に変化していくヒバのハンガーを、みなさまの手の中で大切にご使用頂けたら嬉しいです。