木それぞれの個性を賛美する

本作品は、2025年12月にKarimoku Commons Tokyoで開催された、リサーチ展「Traces of Life -生きものが残した木のかたち - 」から派生した作品です。
木に残る痕跡を、生きものや自然環境との関わりの中で捉え直した取り組みをもとに、「TOKYO MIDTOWN DESIGN LIVE 2026」のテーマ「みつめる」に応える形で制作しました。展示作品は、二つの立方体を一組として、1セット限定で販売します。
木目の向こうに、木の個性や時間を見る

クリの柾目材と雲杢材
―普段何気なく見ている木目には、一本一本の木の個性や生き様が表れています。そうした木の個性を改めて見つめてもらうきっかけになればと思い、この作品を制作しました。
木目を見ていると、その木がどのような場所で、どんな時間を過ごしてきたのかを想像します。まっすぐに続く線も、複雑にうねる模様も、木が生きる中でつくられたもの。人が描こうとしても描けない、自然のかたちです。
整った木目には静かな美しさがあり、扱いづらいとされる個性的な木には、思いがけない表情があります。
「木に刻まれた時間」は、同じクリの木が持つ、対照的な個性に目を向けた作品です。木を「みつめる」ことから、多様な個性や固有の価値について考えました。素材としての木の向こうに、かつて森で生きていた木の姿を感じてもらえたら嬉しいです。
辰野しずか
家具として腰掛けられるようなサイズ感に設計しており、空間の中で静かに存在感を放ちます。二つの立方体を揃えたり、少しずらしたりすることで、木目や面の見え方が変わり、さまざまな角度から木の表情を楽しめます。
木をめぐる対話
普段は知ることのできない木の個性や森との関わり、ものづくりに携わる人々の思いについて語った対談記事も、ぜひ作品とあわせてご覧ください。
リンク:AFTER TALK:THINKING OF TREES 木に想いを馳せる

辰野しずか | Shizuka Tatsuno
株式会社Shizuka Tatsuno Studio代表、クリエイティブディレクター・デザイナー。ロンドンのキングストン大学プロダクト&家具科を卒業後、デザイン事務所を経て、2011年に独立。2017年には株式会社 Shizuka Tatsuno Studioを設立。物事に潜む可能性を探り、昇華して可視化することを強みとし、実用的な道具から情緒的なオブジェまで幅広く手がける。見た目の美しさや形にとどまらず、ブランドの核となるコンセプトメイクや商品企画にも携わり、「ものづくりの軸」を見定めたシンプルな表現を大切にしている。活動領域はプロダクトデザインを中心に、アートディレクション、展示空間ディレクション、アート制作へと広がり、従来の枠を超えて多岐にわたる。
web:www.shizukatatsuno.com
Instagram:@shizuka_tatsuno
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